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小学校支援員ちょもの日々

小学校で特別支援教育支援員をしています。元中学校の国語の教師。教育や子どもの役に立つことがしたいと思いつつ、何からすればいいか分からず模索中。

グレーゾーンの子たち

学校関係者や子どもが学校に通っていない(または卒業して何年も経つ)人は、グレーゾーンって何ぞや?となると思います。

 

簡単に解説すると、軽度発達障害をもつ、あるいは発達障害があるのに理由があり特別支援学級に在籍できていない子どものことです。

 

そしてこのグレーゾーンの子たちは、私の経験からクラスに何人もいると思います。

 

前のブログで書いたGさんは後者のタイプで、発達障害があるのに特別支援学級に在籍していなかった子です。

 

 

去年の4月のことを振り返ってみます。

 

1年生で特別支援学級に在籍が決まっている児童は2名です。

私が1年生のBさんの支援についているとき、Bさんが大丈夫そうなので他の困っている子の支援につこうと周りを見回しました。

 

Bさんの近くの席で困っている様子はないが、ボーっとしていて何もしようとしない子がいました。

 

それがGさんです。

 

「ここに自分の名前を書くんだよ。自分の名前ひらがなで書けるかな?」

 

「うーん、分かんない。」

と言いつつGさんはえんぴつを動かしました。

 

こっこれは…!?

 

全く何を書いているか分からない(・・;)

 

他の子がスラスラと自分の名前をひらがなで書いているなか、Gさんは宇宙語?のようなものを書いていました。

 

支援の必要なBさんでさえひらがなで自分の名前が書けます。

 

Gさんには何か障害があるのかもしれない。

私は今までの経験からそう思いました。

 

その後他の支援員や交流学級の担任の先生、特別支援学級の先生と情報交換をするなかで、やっぱりGさんには何か障害があるのでは?という結論になり、交流学級の担任の先生を通してGさんの保護者が特別支援学級に見学にきました。

 

しばらくして、2学期からGさんはお試しで国語と算数だけ特別支援学級に通級して学習することになり、2年生から特別支援学級に在籍することになりました。

 

後で聞いた話ですが、Gさんは保育園時代は登園しぶりであまり保育園に行くことがなかったそうで、毎日学校に登校するのが目標だったそうです。

 

Gさんのような例はめずらしくありません。

 

保育園にちゃんと通えていたら少しは学習の困難さに気づいてもらえたのかな?

 

でも最終的には保護者の判断なので、いくら学校側が特別支援学級に入れた方が個別の支援ができると訴えても、保護者に受け入れられなければそれ以上は介入できません。

 

Gさんの場合は保護者の理解があり本当に良かったと思っています。

 

それからIQがそれほど低くなくて、一見普通に見える子でも、家庭環境(例えば親が鬱病児童養護施設に入っているなど)が要因で障害の診断名がついて特別支援学級に在籍している子もいます。

 

グレーゾーンの子の中でも特別支援学級に在籍した方が良い子もたくさんいるので、見極めが必要です。